写真の矢印部分のように、歯の付け根の歯茎との境目付近がえぐれたようになった状態を「くさび状欠損」といいます。
そもそも虫歯ではないのですが、えぐれの部分に汚れが溜まりやすく、歯周病や虫歯に発展しやすい状態です。
かなり以前は、歯ブラシでゴシゴシ磨きすぎて歯が削れる、と言われた時代もあったようですが、今では、歯ぎしりや食いしばりが原因との見解が一般的です。
食いしばって歯の表面が削れるのは想像しやすいですが、まさか根元付近がえぐれてくるなんて!と患者様にもびっくりされることがあります。難しい話は割愛させていただきますが、簡単に言うならば歯の構造(表面のエナメル質の配列など)によって、食いしばりなどの応力が根元付近に集中してしまうため、くさび状欠損が起こります。
ご自分の歯を(特に上下の456番目くらい)を鏡で見てみて、くさび状欠損があったら、歯ぎしり食いしばりを疑ってみてください。
くさび状欠損が大きい場合には、歯科用の樹脂で埋める治療もできますが、それで歯ぎしり食いしばりが無くなるわけではありませんから、時間が立つとまたえぐれてきます。
歯にいろいろな悪影響を及ぼす歯ぎしり食いしばり、気になる方は当院までご相談ください!